治療の流れ
うつ病の治療の流れは、まず休息です。そして薬を併用していきます。
治療は平均して約1年です。
早期のうつ病で回復が順調だと半年くらいで治りますが、治療を始めるのが遅れたりすると2年かかることもあります。
メインの治療を間違えない
うつ病のメインの治療は休息です。薬はついでです。
薬のついでに休息するのではありません。
極端な例ですが
- 休息する+薬使わない=うつ病治る
- 休息しない+薬使う=うつ病は治らない
となります。うつ病は薬を使わなくても十分に休息をとれば治ります。
うつ病の治療では休むということがなによりも大切ということを理解してください。
十分な休息が大切
ストレスになるような出来事が重なり、睡眠も不十分になりがちな状況が続くと、ストレスとなる出来事を脳が処理しきれずにパンクしてしまい、脳の機能障害が起こります。
その結果、脳が「ものの見方」を極端に悪い方向にしてしまいます。
それによって、自分の今の状況をより悪く感じたり、不安が生じて眠れなくなるといった悪循環が起きてしまいます。
抗うつ薬の効果はゆっくり出る
うつ病で使われる薬は、主に選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)です。
SSRIは「脳内のセロトニンを増やす薬」です。
セロトニンは夜寝るときなど、リラックスするときに増えるホルモンで、うつ病のときにはセロトニンが減少していると言われています。
SSRI は少量から服用を始め、少しずつ服用量を増やします。SSRI は十分な効果があらわれるまでに2〜4週間かかるため、気長に治療していくことが重要です。
副作用は通常2週間でおさまる
治療の開始のとき、特にSSRI を使い始めたときは、吐き気や下痢などの副作用があらわれることがあります。
しかし、この副作用は多くの場合、1〜2週間程度で自然におさまります。
また、飲み始めや増量時に、不安やイライラなどの症状があらわれることもありますが、量を加減することでほとんどの場合は対応できます。
日常生活の改善
睡眠を十分取る
うつ病などの精神疾患は「心の病気」と表現されたりもしますが、実際は脳の機能異常です。
頭が少し混乱してしまっているだけです。
なので、頭が混乱するようなことはできるだけ避けていくのが基本です。
その中でも、睡眠不足は一番避けたいものです。
睡眠不足になれば、普段健康な人でも脳が正常に働きません。
となれば、うつ病で悩んでいる人が睡眠不足になるのはさらに大変です。
睡眠薬なども利用して、睡眠不足はできるだけ避けるようにしましょう。