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薬の標的は主に2種類
薬を飲んだらなぜ効果があるのでしょうか。また薬によって効果が出るのに時間がかかったり、飲んで30分もあれば効果があったりと、薬によって差があるのはなぜでしょうか。
まず、薬を飲んだ後、薬の有効成分がある部分に作用すると効果を発揮します。そのある部分とは、悪さをしている菌であったり、体の中の受容体と呼ばれる部分です。
このように、実は薬の標的は、主に2種類に分けられます。
直接作用する薬
1つ目は細菌や癌、身近な部分でいうと痰など、悪い部分に直接作用するもの。
これは抗生物質や抗がん剤、去痰薬などです。
抗生物質は菌に作用して数を減らしたり、増殖を防いだりします。去痰薬は痰を分解して小さくすることで痰を出しやすくします。痰を出しやすくするお薬「ムコダイン(成分名:カルボシステイン)」などは処方されたことのある方もいるのではないでしょうか。
間接的に作用する薬
2つ目は体の特定の部位に存在する受容体に作用することで効果を発揮するもの。
これは降圧剤や糖尿病薬、抗うつ剤、睡眠薬などです。
降圧剤などは、体の特定の部位に存在する受容体と呼ばれる部分に薬の成分がくっついたり、受容体にくっつくべき物質を阻害したりすることで効果を発揮します。
また、痰を出す薬でも、「ムコソルバン(成分名:アンブロキソール)」はこちら側で、痰に対する直接的な効果は持たず、のどに潤いを与えることによって痰を出しやすくするのです。
このように、ただ痰を出しやすくする薬だけでも、痰を分解して出しやすくするものと、のどに潤いを与えて出しやすくするもの。
と2種類あったりするんですね!
原因療法と対症療法
薬の治療対象によって、原因療法と対症療法に分けられます。
- 原因療法:薬が病気の原因そのものを取り除くことができた場合
- 対症療法:単に病気の症状を抑えた場合
の2種類に分けられます。