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治療の流れ

パニック障害は段階を踏んで、少しづつ症状を改善していきます。

 

期間は目安です。症状によってパニック障害が治る期間は様々です。

 

治療開始(開始〜3ヶ月)

まず、パニック発作を抑える

パニック障害の治療は、まず辛いパニック発作を薬で抑えることから始まります。

 

パニック発作を抑えるために使われる薬は、主に選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)と抗不安薬です。

 

SSRIは「脳内のセロトニンを増やす薬」で、抗不安薬は文字通り「リラックスさせ不安を軽減する薬」です。

 

SSRI は少量から服用を始め、少しずつ服用量を増やします。SSRI は十分な効果があらわれるまでに2〜4週間かかるため、効果が速くあらわれる抗不安薬を一緒に服用して、パニック発作が起こらないようにします。

 

抗不安薬は「依存状態になる」と言われることがありますが、医師の指示を守っていればそこまで心配する必要はありません。

 

副作用は通常2週間でおさまる

治療の開始のとき、特にSSRI を使い始めたときは、吐き気や下痢などの副作用があらわれることがあります。

 

しかし、この副作用は多くの場合、1〜2週間程度で自然におさまります。

 

また、飲み始めや増量時に、不安やイライラ・ソワソワなどの症状※があらわれることもありますが、服薬量を加減することでほとんどの場合は対応できます。

 

改善期(1ヶ月〜3ヶ月)

「何もない状況ならパニック発作がおさえられる」というようになったら、次の段階に進みます。

 

具体的には、以前ならパニック発作が起きていた状況にほんの少しづつ関わるようにしていき、その状況に慣れていきます。これを「成功体験を積む」といいます。

 

そうすることによって、「この状況は大丈夫」と心から思えるようになっていきます。

 

日常生活の改善

睡眠を十分取る

パニック障害などの精神疾患は「心の病気」と表現されたりもしますが、実際は脳の機能異常です。

 

頭が少し混乱してしまっているだけです。

 

なので、頭が混乱するようなことはできるだけ避けていくのが基本です。

 

その中でも、睡眠不足は一番避けたいものです。

 

睡眠不足になれば、普段健康な人でも脳が正常に働きません。

 

となれば、パニック障害で悩んでいる人が睡眠不足になるのはさらに大変です。

 

規則正しい生活を送るように意識して、睡眠不足をできるだけ避けるようにしましょう。

 

認知行動療法

認知行動療法とは、「心の過った反応」を治していく治療です。

 

例えば、ちょっと心臓がドキドキしただけで「死んでしまうのでは」と悪い方向にばかり考えたり、本来恐怖や不安を感じる必要のないことに過敏に反応してしまうなどの「心の過った反応」を治していくことが目的です。

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