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概要

リーゼ(成分名:クロチアゼパム)は1979年に発売された抗不安薬です。

 

抗不安薬は主に不安を和らげる作用を持ち、「安定剤」「精神安定剤」とも呼ばれます。

 

リラックスさせ不安を減らす薬

リーゼ(クロチアゼパム)は「チエノジアゼピン系」の抗不安薬です。厳密には違うのですが、「短時間作用型のベンゾジアゼピン系」に分類されることもあります。

 

ただ、一般の方は「チエノジアゼピン系」といったことや「ベンゾジアゼピン系」といったことは気にしなくて大丈夫です。薬剤師もあまり気にしていません。

 

「リーゼ(クロチアゼパム)はリラックスさせ不安を減らす薬」と認識できれば十分です。

 

リーゼ=クロチアゼパム

「リーゼ」は商品名で、中身の成分の名前が「クロチアゼパム」です。

 

なので、先発品の「リーゼ錠5mg」と、GE(ジェネリック)の「クロチアゼパム錠5mg」は同じ薬と思って問題ないです。

 

作用機序・効果・特徴

脳にはベンゾジアゼピン受容体という場所があり、そこが刺激されるとリラックスする効果が働きます。

 

リーゼ(クロチアゼパム)はこの部分をより作動するようにすることで、抗不安作用(不安を和らげる作用)や催眠作用(眠くする作用)をもたらします。

 

また、筋肉の緊張をほぐす効果もあるので、リーゼ(クロチアゼパム)は肩こりにも処方されます。

 

作用時間

リーゼ(クロチアゼパム)の作用時間は3〜5時間ほどです。

 

また、飲み始めてから30分程で効き始めます。

 

飲んでみると30分〜1時間の間がピークのように感じるかもしれませんが、実際は飲んでから2〜3時間が効果のピークです。

 

効き始めが効果を実感しやすいため、そこがピークと勘違いしやすいです。

 

適応

リーゼ(クロチアゼパム)は鬱状態や不安・緊張の軽減に使用されます。

 

また、睡眠障害や、自律神経失調症、肩こりの改善にも使われます。

 

副作用

リーゼ(クロチアゼパム)は副作用が少なく安全な薬といわれます。

 

しかし、副作用が全くないというわけではありません。副作用で一番多いのは「ふらつき・眠気」です。眠気によってふらついてしまうのです。

 

なので、このお薬を飲むときには、車の運転などは控えるようにしてください。

 

お酒を飲むと副作用の危険が高まる

リーゼ(クロチアゼパム)は、アルコールによって作用が強めに出る薬です。

 

なので、この薬を飲んでいるときはお酒を控えるようにしてください。

 

お酒をどのくらい控えればいいか

この薬は体から抜けきるのに30時間ほどかかるので、この薬を飲んでから30時間程度はお酒を控えてください。

 

30時間という時間の関係上、「1日3回服用」など、頓服以外の場合はお酒は飲まないようにしてください。
頓服の場合でも、飲んだ日はお酒を控えるようにしてください。

 

また、アルコールは体から抜けるのに「ビール500mlで約3時間かかる(1000mlなら6時間)」と言われています。

 

アルコールが体から抜けきってからこの薬を飲むようにしてください。

 

もし、時間のコントロールが難しいと感じた場合はアルコールは一切飲まないようにしてください。

 

禁忌(使用禁止)

リーゼ(クロチアゼパム)は

  • 重症筋無力症
  • 急性狭隅角緑内障

の患者が使ってはいけないようになっています。

 

もともとこの病気の方に処方されることはありませんが、「リーゼ(クロチアゼパム)を使用中の方が緑内障になる」といったことは考えられます。

 

そのような場合は医師や薬剤師にこの薬を使っていることを知らせてください。