概要
コレミナール(成分名:フルタゾラム)は1988年に発売された抗不安薬です。
抗不安薬は主に不安を和らげる作用を持ち、「安定剤」「精神安定剤」とも呼ばれます。
リラックスさせ不安を減らす薬
コレミナール(フルタゾラム)は「チエノジアゼピン系」の抗不安薬です。厳密には違うのですが、「短時間作用型のベンゾジアゼピン系」に分類されることもあります。
ただ、一般の方は「チエノジアゼピン系」といったことや「ベンゾジアゼピン系」といったことは気にしなくて大丈夫です。薬剤師もあまり気にしていません。
「コレミナール(フルタゾラム)はリラックスさせ不安を減らす薬」と認識できれば十分です。
コレミナール=フルタゾラム
「コレミナール」は商品名で、中身の成分の名前が「フルタゾラム」です。
なので、先発品の「コレミナール錠4mg」と、GE(ジェネリック)の「フルタゾラム錠4mg」は同じ薬と思って問題ないです。
作用機序・効果・特徴
脳にはベンゾジアゼピン受容体という場所があり、そこが刺激されるとリラックスする効果が働き、不安が軽減されます。
コレミナール(フルタゾラム)はこの部分をより作動するようにすることで、抗不安作用(不安を和らげる作用)や催眠作用(眠くする作用)をもたらします。
作用時間
コレミナール(フルタゾラム)の作用時間は3時間ほどです。
また、飲み始めてから30分程で効き始めます。
飲んでみると30分ぐらいがピークのように感じるかもしれませんが、実際は飲んでから1時間ぐらいが効果のピークです。
効き始めが効果を実感しやすいため、そこがピークと勘違いしやすいです。
適応
コレミナール(フルタゾラム)は鬱状態や不安・緊張の軽減に使用されます。
副作用
コレミナール(フルタゾラム)は副作用が少なく安全な薬といわれます。
しかし、副作用が全くないというわけではありません。副作用で一番多いのは「ふらつき・眠気」です。眠気によってふらついてしまうのです。
なので、このお薬を飲むときには、車の運転などは控えるようにしてください。
お酒を飲むと副作用の危険が高まる
コレミナール(フルタゾラム)は、アルコールによって作用が強めに出る薬です。
なので、この薬を飲んでいるときはお酒を控えるようにしてください。
お酒をどのくらい控えればいいか
この薬は体から抜けきるのに17時間ほどかかるので、この薬を飲んでから17時間程度はお酒を控えてください。
また、アルコールは体から抜けるのに「ビール500mlで約3時間かかる(1000mlなら6時間)」と言われています。
アルコールが体から抜けきってからこの薬を飲むようにしてください。
もし、時間のコントロールが難しいと感じた場合はアルコールは一切飲まないようにしてください。
禁忌(使用禁止)
コレミナール(フルタゾラム)は
- 重症筋無力症
- 急性狭隅角緑内障
の患者が使ってはいけないようになっています。
もともとこの病気の方に処方されることはありませんが、「コレミナール(フルタゾラム)を使用中の方が緑内障になる」といったことは考えられます。
そのような場合は医師や薬剤師にこの薬を使っていることを知らせてください。