セッコウ(石膏)
日本名:セッコウ
日本別名:石膏
英名:Gypsum
ラテン名:GYPSUM FIBROSUM
基原
天然の含水硫酸カルシウム、組成はほぼCaSO4・2H2O
効能
セッコウ(石膏)は釣藤散(47)、白虎湯、辛夷清肺湯などに含まれる生薬の一つです。
通常、漢方薬で使う生薬はほとんどが薬草(植物)ですが、時々、鉱物や動物生薬といわれるものを使用します。
セッコウ(石膏)の効能は、熱を冷ますことです。皮膚炎で炎症が強い場合や捻挫で足が腫れた場合などではセッコウ(石膏)の効果が特に期待できます。
また、脱臼や骨折のときに固定用ギプスとして使用されたり、歯科の型取りに使用されたりと、応用範囲が広いのも特徴です。
歴史
神農本草経の中品に収録され、その薬能は「中風寒熱、心下の逆気、驚喘、口乾き舌焦れて呼吸し能わぬもの、腹中の堅痛を主どる」と記載されています。
また、名医別録には「時気の頭痛、身熱、三焦の大熱、皮膚の熱、腸胃中の結気を除き」と記載されています。
中国では古代より石薬の一つとして医療に使用されました。