ジオウ(地黄)
日本名:ジオウ
日本別名:地黄
英名:Rehmannia Root
ラテン名:REHMANNIAE RADIX
科名:ゴマノハグサ科(Scrophulariaceae)
基原
ゴマノハグサ科(Scrophulariaceae)、アカヤジオウRehmannia glutinosa Liboschitz var. purpurea Makino又はRehmannia glutinosa Liboschitzの根又はそれを蒸したもの
効能
ジオウ(地黄)は牛車腎気丸や七物降下湯、八味地黄丸などに含まれる生薬の一つです。
尿路疾患や皮膚疾患、そして婦人科系に使用される漢方に配合されていることが多いです。
その作用として特徴的なのが、「血を治す」ということです。
ジオウ(地黄)血の巡りを改善し、増血作用まであります。
ジオウ(地黄)は補血、強壮、解熱、緩下などの目的で、貧血傾向の人や虚弱体質の人に使用されますが、この効果の原理は「血の改善」です。
ニンジン(人参)の強壮と違う
強壮とは「体を強くし、元気をあたえること」です。
ニンジン(人参)にも強壮作用がありますが、あちらは「栄養を与えることによって」体を元気にします。
ジオウ(地黄)は「血を改善することによって」体を元気にします。
同じ強壮作用でも、原理が違うのです。
調製法によって薬効が違う
ジオウ(地黄)は同じ基原植物を使っても、調製法によって薬効や成分が違います。
鮮地黄(せんじおう) | 内出血、鼻血、吐血などの症状に止血、通経効果があります。また、血行障害によるうっ血も改善します。 |
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乾地黄(かんじおう) | 乾地黄は血行不良が原因となるしびれを取ります。また、血糖降下作用があります。 |
熟地黄(じゅくじおう) | 熟地黄には、ホルモンを分泌させて増血を助ける作用があり、体を元気にさせる強壮効果があります。 |
歴史
ジオウ(地黄)神農本草経の上品に収録されていて、その薬能は「絶筋、傷中を主どる。血痺を遂い、骨髄を補し、肌肉を長ず」と記載されています。
また、名医別録には「男子の五労七傷、婦人の傷中、胞漏下血を主どる」と記載されています。