血液が、血管に与える圧力
血液は心臓から血管を通って、体の隅々に流れ、動脈を通って全身の器官や組織に酸素や栄養を届けています。
また、酸素など必要なものを送るだけでなく、血液は静脈を通って体に不要となった物質を運ぶ役割もあります。
このような血液の循環をつくり出しているのが心臓です。心臓は血液のポンプの役割をしていて、1日に10万回もの収縮を繰り返し、血液を全身に送り出しています。
この心臓で発生した血液の流れが、血管に与える圧力を血圧といいます。
血圧はいつも同じではなく、高くなったり低くなったりしています。
例えば、運動している時は血圧が上がりますし、寝ている時は血圧が下がります。
血圧が変わる3要素
血圧は大きく分けると
- 心臓から送られる血液量
- 全身の血液量
- 血管の抵抗(血管の硬さ)
の3種類によって変わります。
心臓から送られる血液量
心臓の収縮する力が強くなったり、心拍数が高くなったりして、心臓からたくさんの血液が送り出されれば、血管には強い圧力がかかり、血圧は高くなります。
全身の血液量
水を多く摂りすぎたり、水分を体の外に出す腎臓の働きが悪くなると、全身の血液の量が増え、血圧が高くなります。
血管の抵抗(血管の硬さ)
動脈硬化によって、血管の壁が厚く硬くなっていると、血管が血流の強さに合わせることができなくなるため、血流に対する抵抗が強くなり、血圧が高くなります。
こうしたメカニズムのひとつ、あるいはいくつかが関係して、血圧が高い状態が続く高血圧が起こっているのです。