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治療の目的

高血圧の治療の目的は、脳内出血や心不全などの合併症の予防です。

 

血圧が高い状態が長時間続くと、高い確率で合併症が起こることが分かっているので治療を行います。

 

治療方法

高血圧の治療方法は2種類に分けられます。薬物療法と薬物療法です。

 

つまり薬を使うか使わないかですが、まず薬を使わない非薬物療法で開始し、改善されなかった場合に薬物療法に移行するというのが普通です。

 

@薬物療法
非薬物療法は、いわゆる生活習慣の改善です。食塩制限、野菜や果物の摂取。運動療法、アルコール制限、禁煙などです。

 

A薬物療法
非薬物療法で効果が得られなかった場合、アンギオテンシン受容体遮断薬、Caブロッカー、利尿薬、ACEI、β遮断薬の中から患者に合うものを選択して、単剤少量から投与を開始します。

 

基本的に、3ヶ月で血圧を目標値に下げるように治療が開始され、達成されなければ、増量や薬剤変更を試みます。

 

降圧目標

基本は正常血圧である「130mmHg未満/85mmHg未満」を目指しますが、年齢や疾患によって多少上下します。
糖尿病や腎臓病を患っている場合、より血圧をコントロールするため、「130mmHg未満/80mmHg未満」を目指します。

 

診察室血圧

家庭血圧

若年者・中年者

130/85mmHg未満

125/80mmHg未満

高齢者

140/90mmHg未満

135/85mmHg未満

糖尿病患者

腎臓病患者

心筋梗塞後患者

130/80mmHg未満

125/75mmHg未満

脳血管障害患者

140/90mmHg未満

135/85mmHg未満

 

ここで、高齢者は「140/90mmHg未満」となっていますが、実際の現場では、これよりも高い値を目標値とすることが多々あります。

 

高齢になると、血圧は高くなってくるのが自然であり、下手に血圧を下げようとすると高齢者の方に負担がかかってしまいます。

 

高血圧の治療目的は予防なので、治療のせいで体調を崩してしまったら本末転倒です。

 

なので、そのようなことがないよう、各々の患者さんに合った目標値が設定されます。

 

 

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