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高血圧の運動療法

高血圧治療の基本は生活習慣の改善と薬物治療ですが、高血圧症の発症や予防には運動や身体活動の増加が有効であると多くの研究により証明されています。

 

それにより近年、治療や予防に必要な運動量・身体活動量などに関するガイドラインも確立されてきています。

 

運動で血圧が上がらないか

運動をすると血圧が上がってしまうのではないかと心配になる患者さんもいます。

 

確かに運動をすると一時的に血圧は上がりますが、適切な運動の継続は、筋肉にたくさんの酸素や栄養を運ぶために血管が広がったり、血圧を上げようと働く交感神経の緊張が緩和されたりして最終的に血圧が下がっていきます。

 

週2回でも効果あり

運動は、1回30分でわずか週2回程度の有酸素運動の実施でも降圧効果があるという結果が出ています。

 

また、軽症の高血圧ならば、1日8000歩程度の身体活動を3ヶ月行うと、かなり血圧が下がるという報告もあります。

 

運動のペースは自由

例えば「1回の運動時間を長く設定し1週間の運動回数を減らす」

 

「運動の強さを軽く設定し1週間の運動回数を増やす」など、1週間でしっかり運動を行うのであれば、個人の自由で行うことができます。

 

他のも同時に行うとより効果的

高血圧症の改善には運動療法だけでなく、食塩摂取量やアルコール摂取量の制限、禁煙などと同時に行っていくと、運動療法のみよりも血圧がさらに低下することがわかっています。