MENU

半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)

別にのどになにかが引っかかっているわけでもないのに、詰まっている感じがする。

 

など、のどの異物感、また自律神経が乱れている方には半夏厚朴湯という漢方がよく使われます。

効能

漢方薬は体質や症状に合わせて処方されるので、目安ですが、半夏厚朴湯は次の場合に使用されます。

 

使われる人
  • 気分がふさいでいる
  • 咽喉、食道部に異物感がある
  • 動悸がする
  • めまいがする
  • 嘔気がする

 

こんな病気に使われる
  • 不安神経症
  • 神経性胃炎
  • つわり
  • せき
  • しわがれ声
  • 神経性食道狭窄症
  • 不眠症

使われている生薬

半夏厚朴湯には、以下の5種類の生薬が配合されています。

 

▼配合生薬・効能

生薬

効能

ハンゲ(半夏)

制吐、咳を鎮める、気を鎮める

コウボク(厚朴)

精神安定作用

ソヨウ(蘇葉)

発汗作用により解熱、咳を鎮める、胃を保護する

ブクリョウ(茯苓)

精神安定作用、体の水分を整える(利水)

ショウキョウ(生姜)

体を温め体力を補強、健胃作用

 

この中で重要なのはなんといっても厚朴です。厚朴には精神安定の作用があり、このおかげでのどのつかえなどを引き起こしている不安を改善します。

 

また、他の生薬にも精神安定作用があるもの、咳を鎮める作用(喉に作用する)があるものが多く、精神的な部分からくる喉の異物感に効果があるのも分かります。

使い方

通常、1日2〜3回、食前又は食間に経口投与します。

 

食間とは、食事中という意味ではなく、食事と食事の間を意味します。つまり、食後から2時間経過した、胃の中が空の状態を指します。漢方薬は胃が空っぽのときの方が吸収が良いとされているからです。

 

しかし、食後に服用しても特に問題はありません。むしろ、吐き気などの副作用が強い場合は食後に漢方を服用することで、副作用を軽減できます。

まとめのまとめ

半夏厚朴湯(16)

使われる人

気分がふさいで、咽喉、食道部に異物感があり、ときに動悸、めまい、嘔気がある

診断

不安神経症、神経性胃炎、つわり、せき、しわがれ声、神経性食道狭窄症、不眠症

構成生薬

ハンゲ(半夏)
コウボク(厚朴)
ブクリョウ(茯苓)
ソヨウ(蘇葉)
ショウキョウ(生姜)