柴胡桂枝乾姜湯(さいこけいしかんきょうとう)
柴胡桂枝乾姜湯は神経過敏に効果がある漢方薬です。
また、炎症を鎮めたり心身の疲れを改善したりする働きもあります。
- 産後、病後の回復
- 神経症や心身症で、特に痩せていたり下痢があるとき
- 栄養不良の虚弱者などが風邪などにかかり、慢性化している
などの場合に、柴胡桂枝乾姜湯は良く処方されます。
効能
注意する副作用
手足のしびれや筋肉痛などの症状が現れた場合は、この漢方の副作用である可能性があるので、主治医や薬剤師に相談するようにしてください。
→偽アルドステロン症について
相談する際は、服用している漢方だけでなく、他にどんな薬を飲んでいるかも伝えるようにしてください。
使い方
通常、1日2〜3回、食前又は食間に経口投与します。
食間とは、食事中という意味ではなく、食事と食事の間を意味します。つまり、食後から2時間経過した、胃の中が空の状態を指します。漢方薬は胃が空っぽのときの方が吸収が良いとされているからです。
しかし、食後に服用しても特に問題はありません。むしろ、吐き気などの副作用が強い場合は食後に漢方を服用することで、副作用を軽減できます。
使われている生薬
柴胡桂枝乾姜湯には、以下の7種類の生薬が配合されています。
・サイコ(柴胡)
・オウゴン(黄?)
・カロコン(?楼根)
・ケイヒ(桂皮)
・ボレイ(牡蛎)
・カンキョウ(乾姜)
・カンゾウ(甘草)
柴胡桂枝乾姜湯はサイコ(柴胡)、ケイヒ(桂皮)などによる自律神経の興奮を抑える効果や熱感を下げる効果、カンキョウ(乾姜)による体を温め体力を増強する効果などを組み合わせることによって神経症や更年期障害を改善します。
また、ボレイ(牡蛎)によるリラックス効果もあるので不眠症にも効果が期待できます。
▼生薬の効能
サイコ(柴胡)、ケイヒ(桂皮)、オウゴン(黄ごん) |
炎症、充血、自律神経の興奮などに伴って生じる熱感、のぼせ、ほてり、イライラなどの症状を改善 |
カンキョウ(乾姜) |
体を温め体力を補強 |
ボレイ(牡蛎) |
リラックス効果 |
カロコン(か楼根) |
脱水改善 |
カンゾウ(甘草) |
漢方のバランスを整える |
まとめ
柴胡桂枝乾姜湯(11) |
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症状 |
体力が少ない、冷え症、貧血気味、動悸、息切れ、神経過敏 |
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診断 |
更年期障害、血の道症、不眠症、神経症 |
構成生薬 |
・サイコ(柴胡) |