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柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)

柴胡加竜骨牡蛎湯は東洋医学でいう「気」を下げる漢方薬です。

 

「気」を下げる漢方なので、「気」が高まってしまっている症状、具体的には上半身に熱がこもりやすく、肝の高ぶりがあるタイプの精神不安、不眠、のぼせ、めまいなどに効果があります。

 

特に神経系に働きかけ、更年期特有のイライラや気分の落ち込みなどの症状を改善して、気持ちを穏やかにしてくれます。

 

また、「気を下げる」を応用して、高血圧にも適応されます。

 

効能

柴胡加竜骨牡蛎湯は次の場合に使用されます。

 

症状:比較的体力がある、心悸亢進、不眠、イライラする

 

診断高血圧、動脈硬化症、慢性腎不全、てんかん、神経衰弱症、神経性心悸亢進、小児夜泣き

使い方

通常、1日2〜3回、食前又は食間に経口投与します。

 

食間とは、食事中という意味ではなく、食事と食事の間を意味します。つまり、食後から2時間経過した、胃の中が空の状態を指します。漢方薬は胃が空っぽのときの方が吸収が良いとされているからです。

 

しかし、食後に服用しても特に問題はありません。むしろ、吐き気などの副作用が強い場合は食後に漢方を服用することで、副作用を軽減できます。

使われている生薬

柴胡加竜骨牡蛎湯には、以下の11種類の生薬が配合されています。(※大黄はメーカーによって配合されていないケースがあります。

 

サイコ(柴胡)
ケイヒ(桂皮)
ダイオウ(大黄)
オウゴン(黄ごん)
ハンゲ(半夏)
ブクリョウ(茯苓)
タイソウ(大棗)
ニンジン(人参)
ボレイ(牡蛎)
リュウコツ(竜骨)
ショウキョウ(生姜)

 

 

柴胡加竜骨牡蛎湯はサイコ(柴胡)、ケイヒ(桂皮)などによる自律神経の興奮を抑える効果熱感を下げる効果、ショウキョウ(生姜)による体を温め体力を増強する効果などを組み合わせることによって神経症や更年期障害を改善します。
また、リュウコツ(竜骨)やボレイ(牡蛎)によるリラックス効果もあるので神経性の心悸亢進や不眠にも効果が期待できます。

 

▼生薬の効能

サイコ(柴胡)

ケイヒ(桂皮)

オウゴン(黄ごん)

炎症、充血、自律神経の興奮などに伴って生じる熱感、のぼせ、ほてり、イライラなどの症状を改善

ショウキョウ(生姜)

体を温め体力を補強

リュウコツ(竜骨)

ボレイ(牡蛎)

リラックス効果

ブクリョウ(茯苓)

精神安定作用、体の水分を整える(利水)

ニンジン(人参)

タイソウ(大棗)

消化機能を高める、気を整える

ハンゲ(半夏)

制吐、気を鎮める

ダイオウ(大黄)

便を出すことによって熱を冷ます

まとめ

柴胡加竜骨牡蛎湯(12)

症状

比較的体力がある、心悸亢進、不眠、イライラする

診断

高血圧、動脈硬化症、慢性腎不全、てんかん、神経衰弱症、神経性心悸亢進、小児夜泣き

構成生薬

サイコ(柴胡)
ケイヒ(桂皮)
ハンゲ(半夏)
ブクリョウ(茯苓)
ダイオウ(大黄)
オウゴン(黄ごん)
タイソウ(大棗)
ニンジン(人参)
ボレイ(牡蛎)
リュウコツ(竜骨)
ショウキョウ(生姜)