抑肝散(54) |
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症状 |
虚弱な体質、神経がたかぶる |
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診断 |
神経症、不眠症、小児夜なき、小児疳症 |
構成生薬 |
・サイコ(柴胡) |
抑肝散(よくかんさん)
抑肝散は気分を落ち着かせる効果があり、血行を良くして、イライラ、不眠、神経症、ひきつけ、小児夜泣きなどの症状を改善します。
効能
抑肝散は次の場合に使用されます。
症状:虚弱な体質、神経がたかぶる
診断:神経症、不眠症、小児夜なき、小児疳症
使い方
通常、1日2〜3回、食前又は食間に経口投与します。
食間とは、食事中という意味ではなく、食事と食事の間を意味します。つまり、食後から2時間経過した、胃の中が空の状態を指します。漢方薬は胃が空っぽのときの方が吸収が良いとされているからです。
しかし、食後に服用しても特に問題はありません。むしろ、吐き気などの副作用が強い場合は食後に漢方を服用することで、副作用を軽減できます。
注意する副作用
手足のしびれや筋肉痛などの症状が現れた場合は、この漢方の副作用である可能性があるので、主治医や薬剤師に相談するようにしてください。
→偽アルドステロン症について
相談する際は、服用している漢方だけでなく、他にどんな薬を飲んでいるかも伝えるようにしてください。
使われている生薬
抑肝散には、以下の7種類の生薬が配合されています。
・サイコ(柴胡)
・チョウトウコウ(釣藤鈎)
・ソウジュツ(蒼朮)
・ブクリョウ(茯苓)
・トウキ(当帰)
・センキュウ(川きゅう)
・カンゾウ(甘草)
この中で重要なのはチョウトウコウです。
近年、「抑肝散が認知症を改善する」と、これからの超高齢社会において、抑肝散の効果が期待されていますが、抑肝散による認知症の改善はチョウトウコウの作用が大きく関係しているのではないかと言われています。